北陸内観研修所

いきいきと働きたい

コンプレックスを「プライド」に転換する

今回の内観体験記は、社員研修で来所された20代女性です。
彼女は生きづらさの原因を理解し、コンプレックスを持つ必要はないのだと悟りました。なぜなら、両親に誇りを持ち「堂々と生きる」自信がついたからです。

【内観の感想文】

集中内観をしてみて気づいたことがあります。
これほどまで、自己中心的で恩着せがましい娘(私)は、見ていて、見苦しいなと内観を通じて思いました。家族の中でゴタゴタがあっても、末っ子の私は、知らん顔。自分のことだけに必死。なのに、気に食わないことがあれば怒る暴れ馬でした。

迷惑をかけた分、いつか親孝行をしようと思っていました。兄や姉とは違い、私は進学して、就職して、両親に必ず返していくんだと、自分勝手に決めて歩んできました。

しかし内観を進めていくといろいろなことが見えてきました。
小学校4年生から、高校の頃まで続いた反抗期。内観の先生が「どうして反発したのですか?」「あなたは、そうせざるを得ない状況にあったのではないでしょうか?」などと尋ねてくださいました。そこからハッとさせられ、いろんな形のパズルを組み立てていくような内観になりました。人生で上手くいかなかったことが出来事の理由が分かってきました。

友人への独占欲が強かった自分、八方美人な自分、反発したことに自己嫌悪になったり、自信をなくしてしまったり、上司にはむかっていた自分など、調べていくと、その当時の自身の理解が深まっていきました。

そして、それと同時に、そうせざるを得なかった母の状況や関係性、私が原因で父にそうさせてしまった過去など、いろいろなことが整理されて繋がっていく、という毎日でした。一つひとつパズルのピースを、内観しながらはめていった感覚でしたが、最後のピースがはまりません。プレゼントした楽しいはずの家族旅行で、両親の言動に対し、私は昔のようにイライラしてしまいました。その原因が紐解けませんでした。

先生から、「イライラするのは、こうあるべきだという像からズレが生じた時や、うまく人が動いてくれない時に起きやすい」と教えていただき、気が付きました。

「私は、両親に感謝していて、大好きだけれど、どこか自分の理想を押し付けていたのかもしれない。今のありのままの両親を認めて、誇りを持って接することができなかったのかも?」と。

母も父も、きっとそれぞれの人生の中で、たくさんの経験や葛藤があり、性格や傾向、トラウマもあるのだと思います。そして、それを抱えながら私を育て上げてくれた。だから母は母の人生を心から愛せるように、父は父の人生に大いに誇りを持てるようになった。

その人生の中に、しっかりと私の姿があるように、私も両親を誇りに、たくさん勉強して、そして堂々と生きていきたいと思います。ありがとうございました。

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