浄土真宗の内観修行:罪悪感と感謝の再発見

浄土真宗の信仰を深めるために集中内観を受けた方の感想をご紹介します。内観後の感想: 「内観の効果」について伺いました。気づいたこと、得られたことは何ですか?
親の恩と母の無償の愛
内観を通じて、親の恩、特に母から受けていた無償の愛に気づかされました。それに対して私は本当にちっぽけなお返ししかできていなかったことがわかりました。お釈迦様の「親の大恩十種」が初めて自分事として受けとれました。(「親の大恩十種」とは、父母恩重経というお経に親から受けている恩がどのようなものかが詳細に説かれています)
7泊8日という長い間、集中内観という大変貴重なご縁を頂き、誠にありがとうございました。
日常の雑務から離れて
日常の慌ただしい雑務や雑念を遮断し、自分の心と向き合う作業は中々しんどく、時にはつらいものでした。しかし、一番身近な母親の大きな恩を再確認することができました。心の中で感動と感謝の念がふつふつと湧き起こってきました。
自分の悪い面(罪悪感)と向き合う
嘘と盗みに関して、自分は悪いことに蓋をし、ネガティブな面よりもポジティブな面に心を向ける傾向がありました。これは誰もが持つ、家族からのネガティブな側面の影響もあると理解しました。しかし、心の中から暴き出すのはきついものでした。それでも一歩踏み込んで心を見つめると、自分が更に生かされていることに気づかされました。内観によって見えた自分の罪悪によって、お粗末な私の姿を気づかせてくれたので、日々謙虚な気持ちで過ごして生きていかねばならないと戒めになりました。
浄土真宗の罪悪観と仏智
今回のテーマである浄土真宗で説かれる罪悪観、宗祖親鸞聖人が「罪悪深重煩悩熾盛の凡夫」といわれた人間観は、仏智によって知らされるものであるといわれます。周囲の人たちはこの仏智に近く、また同じ心境を持つのは母親の姿であると知りました。自分は信仰心が足りないなと思っていましたが、聴聞をより実のあるものにするには内観という自分にもできる修行が大事だと思いました。これからも内観を続けていきたいと思います。