母親に優しくしたい
素直になり日常は穏やか
「年老いた母親に対して優しく接することができない」と悩む女性が内観体験されました。その後、女性からお手紙が届きました。内観前よりも穏やかに過ごされているとのこととても嬉しく思います。内観で得られた気づきを日常に活かされているようです。
集中内観研修後の手紙
内観後、十数年ぶりに父親の墓に母親とお参りに行きました。母親とお墓で眠る父親の前で、私は内観に行って何を考え、どのような思いに至ったのかを報告しました。そこで、私が知らなかった母親の正直な気持ちを聞くこともできました。
始めは母親との確執、そして亡くなった父への募る嫌悪感に端を発した内観でしたが、最終的にはこの内観の最大の目的は子どもたちへの懺悔であったことに思い至りました。
成人式を迎えた息子に詫びることができました。私が研修所で子ども達に懺悔をした日は、父の二十年目の命日でした。内観から帰ってきて一か月が経とうとしていますが前より穏やかな気持ちで毎日を過ごせているように感じます。
内観についての感想になりますが、内観のプロセスが非常にシステマチックであることに正直驚きました。
内観を知った時の、最初のイメージは天啓を受けるというようなものでした。そして、それは誰にでも起こり得ることではないだろうから、過度な期待はしない方が良いと思っていました。
しかし実際に内観を行ってみると、自分という人間の傾向を知ることで、徐々に物事の見方が変わりそのことによって気付きが得られました。その過程は必然の経緯であるという印象を受けました。最終的に至った思いは、自分の内部から湧き出た感情であるだけにその感情を素直に受け止めることができるのだと思います。
内観中の、内観録音を聞き今は亡き吉本先生や長島先生のお話を聞くことによる気づきもありました。一度もお目にかっかたことのないお二人がとても身近な存在に思え、帰宅してからも内観録音のCDを聴いています。
自分としては、もっと早くに内観に出会えればと悔やまれる気持ちはありますが、出会えたことに感謝して、これからの人生を前向きに歩んでいきたいと思います。