娘さんの摂食障害に効果があればと、親子で集中内観に来られたお母さまの感想文です。
「内観の効果」の質問です。気付いたこと、得られたことは何ですか?
自分の内側で確実に変化がおこりました。ゆるす心、大きな広い心、それを今後も修養することに人生をかけて精進したいと思いました。
娘の摂食障害に効果があればということで、あくまで付き添いとして半ばしぶしぶ参加させて頂いた内観でしたが、来させてもらってありがとうという気持ちです。
内観を通して、自分がどれだけ父母や夫、身近な人たちから愛情とお世話をもらって生きてきたかを実感しましたし、良くなかった出来事や許せないと思っていた人の行動も、それを行った人の周囲環境をよく 思い出していくと、どうしても理解できないと思っていたことが、すっと理解できました。
私が父や母を内観してよくわかった、してもらったことの量、 してもらった種類、内容、それは人それぞれ同様に深いものがあります。それぞれの人にその人の歴史がある、自分の考えにあてはまらない、自分からみると無慈悲だと考える行動に理解を示し、今まで憎んできたその行動や人自身にも愛をもつ自分を発見し、驚きました。
娘は、内観開始2日目から「帰りたい」と言い出し、長島先生にも多大なるご迷惑ご心配をおかけしました。最後まで真面目に内観は行わなかったかもしれません。しかし、内観研修所で一週間を生活した、達成できた、ということのみでも大きな収穫だったと思います。
娘が変わってくれることを期待していた内観ですが、今はそのようなことは思っていません。母親である私自身が変わるということが実は同じか、それ以上に大事なことだったのかもと思っています。
先ほど、1週間使わせて頂いた寝具をコロコロできれいにしました。 以前は、ホコリひとつ残さないのが礼儀、美しい行動と思っていて、そこに心は何ひとつなかった。しかし、先ほどは「今日から来られる内観者に気持ちよく使ってもらおう」という気持ちが自然に湧いてきて、丁寧にお掃除しました。
気持ちの持ち方が明らかにちがいます。三度三度のお食事、お風呂、起床から寝るまで、あるいは寝ている間も先生方には大変お世話になり、本当に感謝の気持ちで一杯です。
娘は帰ってからも研修所での経験、いただいた愛情を思い出すと思います。
内観を通して、”よりよく生きたい”の性質が変わりました。 以前はなかった視点、”人と人の間で”よりよく生きたい、になりました。もちろん娘に対する私の態度にも変化が起こると思いますし、そうすれば次第次第に 娘もよりよく生きる方向へ導かれていくと信じます。