会社の社員研修で集中内観に来られた20代男性の感想文です。
内観で気づいた、コンプレックスの裏に隠された成長への願望
内観をするまで蓋をしていた、自分の「劣等感」というコンプレックスに気づくことができました。また、内観を通してコンプレックスをプラスの面で捉えられるようになり、チャレンジ精神を抱けるようになりました。
内観への疑問と劣等感の気づき
私は内観を社内研修の一環として参加したので、 私自身は特に母や父に対して負の感情を抱いていたというような背景もなく、1回目、2回目の母に対しての内観では特に「気づき」というようなものは感じなかったのが正直な感想です。内観研修の中盤まで 「内観は本当に意味があるのだろうか」といった疑問を私は感じていました。
変化があったのは私がパートナーに対して2回日の内観を行ったとき。 パートナーに対して劣等感を感じていたことに気づきました。この劣等感は 前から感じていた部分ではあったのですが、自分自身がこの感情に蓋をしてしまっていたことに気づきました。
劣等感の根源を求めて
私は内観以外で劣等感をなぜ抱くのかについて考えたことがあります。
私がその時出した結論としては、「社会全体や日常生活のなかで常に他人と比較される環境が形成されているから劣等感を抱くことは当たり前のこと」というように自分で納得させていました。でも、自分の中ではもやもやした感情が拭えませんでした。
内観研修の最中、「感情のコントロール」というテープの中で長島先生の「あなたの悩んでいることは、もしかしたら母が関係しているかもしれません」という言葉に、その時ハッと何かに気づいたような感覚がありました。
過去の記憶と両親の想い
さっそく3回目の母に対して内観をしてみると、今まで感じていなかったのに、小学校、 中学校のスポーツで私は劣等感を感じていたことがわかりました。 私の父・母はスポーツ家系だっため、当時私がやっていた卓球や水泳に対しても常に勝つことや上達することを求められて、その過程の中で無意識に 他人と自分を比較するようになっていきました。でも、その背景には父母が悪気をもってそのような競争意識を植えつけたわけでなく、息子の成長や勝つことを心の底から応援していたからこそ熱心に教えてくれたことを、内観を通して気づくことができました。
劣等感の変容と成長への願望
すると今まで私の中では劣等感は 自分にとってマイナスの感情という認識から、劣等感を抱いてもそれは「その他人と 同じぐらい頑張りたい、成長したい」というプラスの感情を抱いていることを知り、 「劣等感を抱くことは悪いことではない、むしろ自分の成長になる」ということを私の中で整理することができ、スッキリした気持ちで今回の内観研修を終えることができました。