北陸内観研修所

内観小説

その17 自身を成長させてくれた元彼【恋人と長く付き合い、ゴールしよう!うまくいかない恋愛】

その17:自身を成長させてくれた元彼

なつきは、現在付き合っている彼に対する自分を、再度調べていました。明日はもう帰宅する日だと思うと、プロポーズの返答を用意しなければならないからと内観にも力がはいりました。

ふっと、これまで内観したことが頭の中で交差しました。今回の内観で、なつきは自身の寂しさや、不安、自信のなさを、元彼の´存在´で埋めるために付き合っていたのだと認めました。

しかしそのように自身の未熟な側面を認めながらも、一方では精神的に成長してきたことも事実として承認していました。なつきのコミュニケーション能力は、その時代の元彼との関わりによって養われていたのです。彼らのやさしさや大切にしているという想いがなつきに伝わって、甘えられ、積極的にヒトと関わることができるようになったのだと、一瞬にして、悟りました。はっとしました。

関係性が上手くいかなかった元彼からも、多くのものをいただいていたんだ、そして彼らからも´生かされて´いたんだと想うと、心に温かさいものがふつふつと湧いてきました。

なつきは、また次のようにも考えました。元彼から愛を受けるばかりで、愛する努力をしてこなかった自分。なぜ、だろう? 彼と付き合っていると、いつまでもこのヒトと一緒にいたいと思うようになっていった。すると心の片隅で「私は幸せになれない」とか「この幸せは長く続かない」という声が聞こえ、怯えていた。元彼を離したくない!別れたくない!という想いが突き上げてきた。

内観に来る前に、彼と母親との関係があるのだろうかという疑問があった。今回、内観をしてみて幼少期に母親が家を空けがちで、私は寂しい想いをしていたことを思い出した。本当は、私を一人にしないでと言いたかった。お母さんに、帰宅したらすぐに台所に立たないで私の話しを聞いてと言いたかった。でも、言えなかった。私は、お母さんに「後にして!」と言われると拒絶されたように感じた。見放されるのが怖かった。……

これ以上のことは、今は分からない。現在の彼は、彼の忙しいときに電話をかけると「後から連絡する」と返事が返ってくる。でも、忘れられることもある。あーあ、また返事を忘れていると私は腹を立てた。でも、単に「忘れた」だけなんだと思うことができる自分がいる。

なぜなら彼に会って、私がそのことをプリプリと腹を立てながらいうと「忘れただけなんだ」としきりに謝る。その姿が、なんだかとてもおかしい。彼の言葉を信じることができる私…。これが、私のプロポーズの答えなのかも…。

なつきは、ここで内観を終えました。

つづく
恋人と長く付き合い、ゴールしよう!~うまくいかない恋愛~
その18 彼といると自然体でいられる自分

もくじ
恋人と長く付き合い、ゴールしよう!~うまくいかない恋愛~
なつきの恋愛ベタ克服ストーリー

はじめに はじめに
その1 私の付き合う男って皆ダメなやつばかり?
その2 ネガティブな思考パターン?
その3 人を愛せない
その4 プロポーズの返答
その5 お母さんせいで結婚できないという怒り
その6 思い出せない母親の記憶
その7 良い子でいようとした子ども時代
その8 拠り所になる人の励まし
その9 思い出さない過去
その10 寂しかった過去
その11 養育費を稼いでくれた父親
その12 素直な感謝
その13 母親への憎しみ
その14 慈愛が受容される
その15 彼の愛を受け入れる
その16 繰り返しダメな彼とつきあう訳
その17 自身を成長させてくれた元彼
その18 彼といると自然体でいられる自分
おわりに 生きづらさからの解放

番外
1 母親との関係がいい人は誰とでも円満につきあえる
2 なぜ感情をコントロールできないの?
3 辛いときに母を恋しく思うのは本能
4 パートナーの心が離れていく訳

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